これ(記事はオリジナルサイトにて閲覧ください)は、今、感染症の時代のもっとも切実なテーマだろう。
オフィスとは何か改めて、考え直している企業も少なくない。チームはなぜ一塊になっているのか。役員連中がチームだから1つの部屋に入って言うのは見ない。会議室での討議になる。あるチーム、セクションのオフィスにしても討議はやはり会議室を使っている。
しっかり仕事をしているか、監視、指導を担う忠kン管理職のためにオフィス、ワークデスクの島があると言っても過言ではない。隣の席からベテランが助け舟を出すこともある。隙間領域を誰かが埋めてくれる。
管理職の安心のためのオフィスは、テレワークを強いられて、今の時代、あまり本質的でないことを理解したのではないか。
セキュリティの確保。ゾーンの確保。それは仮想空間で実現できる。
集まる必要がある時だけ集まればよい。
現場は必要でもオフィスは不要。
必要なのは倉庫。都心に必要な訳ではない。
()
- 仕事を設計する人が必要。
- 機能と人の最適化配置。
- 管理対象となる社員(従業員)とデスク(コクピット)。
*
デスクワークの塊の本社から始める。
*
/
https://toyokeizai.net/articles/-/369052
テレワーク普及で「オフィス」は不要になるのか
CBRE日本法人トップが語る今後の不動産市況
一井 純 : 東洋経済 記者
2020/08/15 5:40
新型コロナウイルスの感染拡大で、今後のオフォスのあり方はどう変わるのだろうか(撮影:今井康一)
不動産業界では、コロナ禍でホテルや商業施設の稼働が落ち込む一方、賃貸住宅や物流施設は堅調に推移するなど収益性に二極化が生じている。不動産の過半を占めるオフィスについても、テレワークの普及で不要論がささやかれる中、今後の不動産市況をどう見るべきか。日本国内でも不動産の取引仲介や運用、オフィス移転などを手がける、アメリカの不動産サービス大手CBRE・日本法人の坂口英治社長に聞いた。
「不動産はむしろ見直されている」
――投資家の不動産投資意欲に変化はありますか。
当初はどれくらい価格が下がるかを見定めていたが、外資系ファンドを中心に、いよいよ痺れを切らした。年間の投資目標を見据えて投資しなければならない彼らにとっては、コロナ禍でも物流施設や賃貸住宅、データセンターといった賃料の下落リスクが限定的な物件なら投資しない理由はない。おっかなびっくりというよりも、これ以上我慢できずに買えるものを買いに行く、という状況だ。
今年3月に起きた株式市場の暴落を見て、機関投資家は株式のボラティリティの高さを意識した。他方で、不動産はキャッシュフローさえ安定していれば時価評価で一気に落ちるわけではないため、投資家から見直されている。
――お金を遊ばせたくないということでしょうか?
そう。特に先進国では高齢化が進んで、年金投資家の声が強くなっている。彼らは一過性のキャピタルゲインよりも安定したリターンを求めるため、利回りが付いている投資商品にはお金が殺到している。
とりわけ物流施設では3%台の利回りが当たり前になってきている。江東区や羽田、千葉の湾岸部といった好立地なら、都心のグレードAオフィスビル並みのキャップレートに追いついてきている。それでもEコーマス需要の高まりを考えれば、立地がよければ買い手はつく。今後3%を切る物件が出てきてもおかしくない。
――過熱感がある?
すべての不動産に資金が集まっているわけではない。ホテルや都市部の商業施設にはローンが付かず、イールドギャップ(投資利回りと借入金利の差)が取れない。現在のテナントが退去した後、埋め戻しができるのかという心配もあり、われわれでもマーケット予測が難しい。
*
https://toyokeizai.net/articles/-/369052?page=2
――不振のホテルをあえて取得するオポチュニスティック(高リスク高リターン)な投資家もいるようです。
みんなそれをしたいはずだ。だが、ローンが付かないため出せる価格が非常に低く、その価格では物件オーナーが抱えるローンさえ返済できない。金融機関側には今のところ返済を迫る動きがないため、オーナーにとっては無理に売却するよりも金融機関と(条件変更などの)交渉をしたほうが得策だ。
――不動産の大部分を占めるオフィスビルの動向は?
オフィス移転の相談は今年7月に入ってから増えている。売り上げが激減しているため固定費を削減しないと存続が危うい、銀行に自助努力を見せないといけないというテナントが多い。ただ、実際に移転や退去を進めるというよりは、どんな選択肢があるかを机の上に並べている(検討している)状態だ。
さかぐち・えいじ/1989年三井不動産入社。2001年モルガン・スタンレー証券株式会社(現:三菱UFJモルガン・スタンレー証券株式会社)入社、投資銀行本部マネージングディレクター兼不動産グループ統括責任者を経て、2016年より現職。世界最大手の事業用不動産サービス会社CBREグループの日本事業を統括(写真:シービーアールイー)
普通借家契約で入居しているなら退去に要する期間、原状回復費用、次のビルへの移転費用、移転先でフリーレントが付けられそうか。あるいは、(中途解約が原則不可能な)定期借家契約なら、居抜きや転貸での退去が可能か、ビルオーナーの承諾をどのように得るか、などのシミュレーションを行っている。
われわれはビルオーナーの特性を知っている。オーナーによってはビルに入居しているテナントと同じ業種を入居させることはダメ、エレベーターの混むコールセンターのような業態はダメ、といったルールもある。最近では、ビルオーナーに営業に行っても断られることが少なくなった。みな他社の動向を知りたいので、まずは話を聞いてみようというスタンスだ。
オフィスへの考え方は二極化する
――「オフィス不要論」が叫ばれています。
在宅勤務が機能していると胸を張っている経営者がいるが、それは裏を返せば自社のオフィスがこれまで何も生み出していなかったと認めているようなものだ。通勤に時間をかけて会社に来ても、「1+1=2」になっていなかった。
コロナ後の「新常態」とどのように向き合っていくべきなのか。「週刊東洋経済プラス」では、経営者やスペシャリストのインタビューを連載中です。(画像をクリックすると一覧ページにジャンプします)
オフィスは毎月賃料がかかる点で確かにコストだ。他方で、よい立地によい環境のオフィスを構えることが将来の成長につながる、などと投資として捉える企業もいる。在宅勤務ではこれまで築き上げてきた企業文化が維持できなくなってしまうし、社員教育も難しい。テナントからは、「海外でのオフィスのトレンドを教えてほしい」といった相談も来ている。
足元では企業業績に余裕がなく、また自社にとってどんなオフィスが必要かも手探り状態だが、もう少し時間が経てば企業の間でのオフィスに対する考え方は二極化(コストと考えるか、将来への成長投資と捉えるか)してくるだろう。
「週刊東洋経済プラス」のインタビュー拡大版では「渋谷や新宿など個別エリアの動向」「オフィスに求められる機能」などについても詳しく語っている。
※